最終更新日:2018年05月10日
チンパンジー・Washoeが描いた絵
Washoe
(wa' showと発音します。日本ではワシューもしくはワショーと表記されることが多いです。ここでは以下はワショーと表記します)が描いた絵「RED BERRY」
Image Credit: Deborah and Roger Fouts
チンパンジー・ワショーが描いた絵「RED BERRY」
2005年11月10日
ワショーは初めて手話を覚えたチンパンジーとして知られています。そのワショーが描いた絵が、 現在ワショーが住んでいるアメリカのカルフォニアから、アイの絵のお礼として届きました。

Image Credit: Deborah and Roger Fouts
ワショーについて
1966年にネバダ大学の心理学者ガードナー夫妻がチンパンジーに手話を教えるという研究プロジェクトを始めました。 ワショーは、その被験者の一員となった女性です。ワショーという名前は、ネバダ大学の近くの町の名前Washoeにちなんで名づけられました。 そのプロジェクトのメンバーだったファウツ夫妻が、のちに創設したChimpanzee and Human Communication Instituteが、ワショーが2005年現在 (追記:ワショーは2007年に逝去しました)すんでいる施設です。
ワショーは百あまりの手話サインをおぼえ、手話をつかってヒトと双方向のコミュニケーションができるようになりました。 1969年にサイエンス誌にワショーの研究成果1が発表され大きな話題となり、ワショーは有名人になりました。
1. R. Allen Gardner and Beatrice T. Gardner. “Teaching Sign Language to a Chimpanzee.” Science, vol. 165, no. 3894, 1969, pp. 664-672. JSTOR, JSTOR, www.jstor.org/stable/1727877.•Friends of Washoe http://www.friendsofwashoe.org/
•The Chimpanzee and Human Communication Institute

アイが描いたこの絵が、ワショーの研究をされているロジャー・ファウツ博士に贈られました。(上写真:アイが描いた絵 / 下写真:制作中のアイ)


写真:作品展を鑑賞中のジェーン・グドール博士と共に。ワショーが描いた絵の横で。

チンパンジー・ワショーが描いた絵"RED BERRY"は、
SAGA8シンポジウムで展示されています。
2005/11/7~2005/11/19 大阪芸大キャンパス
2005/11/20~3週間 大阪市立天王寺動物園展示室
SAGA(アフリカ・アジアに生きる大型類人猿を支援する集い; Support for African/Asian Great Apesの略称)は、
チンパンジー(およびボノボ)、ゴリラ、オランウータンの3属4種に分類される大型類人猿の現状と将来について、研究・飼育・自然保護という立場から考えるために集まった非営利団体で、
毎年1回シンポジウムを開催しています。
追記
作品展「アーツ・アンド・エイプス ─大型類人猿から芸術を考える─」は好評のうちに終了いたしました。ご来場いただきましてありがとうございました。