心の進化:人間性の起源をもとめて


心の進化:人間性の起源をもとめて
松沢哲郎・長谷川寿一 編
心の進化 
人間性の起源をもとめて

出版年: 2000年11月15日
出版社: 岩波書店
ISBN: 4000053817

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人間の体が進化の産物であるのと同様に、人間の暮らしや心も進化の産物である。現在を生きているわれわれ人間は、どこから来たのか、どうして今あるような姿をしているのか。怒り、悲しみ、喜び、この世界を生き生きと感じ取るこの感性は、 どのようにして生まれてきたのか。遺伝子から宇宙まで、森羅万象を読み解こうとする知性はいつ生じたのか。本書は、ヒト(ホモ・サピエンス)と分類される存在がもつユニークな特徴としての「心」をとりあげ、それを進化という視点から読み解く試みである。

まえがきより


目次
  • まえがき松沢哲郎・長谷川寿一
  • 1. 心の進化をとらえる視点
  • 心の進化—人間性のダーウィン的理解長谷川寿一
  • 心の進化—比較認知科学の視点から松沢哲郎
  • <座談会>人間はどこまで理解できたのか—ヒトの文化・社会と類人猿の文化・社会
    船曳建夫・松沢哲郎・山極寿一
  • 2. 脳と心の共進化—言語が誕生するまでのみちすじ
  • 赤ちゃんの姿勢と手のはたらきの進化竹下秀子
  • 類人猿と人間はどこがちがうのか—チンパンジーの記憶の範囲に基づく考察川合伸幸
  • 他者の心を理解する—その発達と進化板倉昭二
  • 脳の進化—大脳新皮質の“コラム重複説”を中心にして澤口俊之・澤口京子
  • 言語の起源Robin I.M. DUNBAR
  • 3. 文化・家族・道徳の起源—進化生物学的理解
  • 人間行動の進化的理解のために伊藤嘉昭
  • 人間生物学と科学者の“製造物責任”佐倉統
  • 文化をどうとらえるか高橋亮
  • ヒトの家族関係のダイナミクス—進化的視点からStephen T. EMLEN
  • 道徳起源論内井惣七
  • 利他行動・協力行動の進化理論—基本的考え方と最近の展開山村則男
  • 戦前日本における女子死亡の過剰長谷川眞理子・長谷川寿一
  • 戦後日本の殺人の動向—とくに、嬰児殺しと男性による殺人について長谷川寿一・長谷川眞理子
  • 4. サルのなかまとしてのヒト—霊長類学から進化人類学へ
  • 日本の霊長類学の半世紀伊谷純一郎
  • 幸島ニホンザル社会の政権抗争史50年史渡邊邦夫
  • 人間社会の由来—ゴリラ、チンパンジー、ボノボ社会の比較から山極寿一
  • 野生チンパンジーの道具使用からみたヒトの物質文化の起源—食物資源の不足をどう克服したのか山越言
  • 人類最古の石器を追う安斎正人
  • “グルメ”の生物学的起源—ヒトはなぜいろいろなものを食べたくなるか上野吉一
  • 種内変異からみた大型類人猿の進化内田亮子
  • コドモ期が長いというヒトの特徴—成長パターンからみた霊長類の進化濱田穣
  • 5. 化石と遺伝子が語る人間の由来
  • 遺伝子からみたニホンザルの成立川本芳
  • 遺伝子からみた霊長類の社会行動の進化井上(村山)美穂・竹中修
  • 真猿類はアジアで誕生したのか—原始的霊長類から真猿類への進化を探る高井正成
  • 人類の成立—中新世化石類人猿からアウストラロピテクスの出現まで諏訪元
  • 6. ヒトとヒト以外の動物の関係
  • アフリカにおける野生チンパンジーと自然保護J. グドール
  • 日本の大型類人猿—動物園の現在・過去・未来増井光子
  • 人間と動物の関係を再構築する林良博
  • 霊長類はペットになりえるのか大庭由美子
  • 絶滅に向かう霊長類—ヒトの繁栄に脅かされる“親類”たち長谷川眞理子
  • 7. 付録 インターネットで学ぶ「心の進化」
  • 「心の進化」を考えるインターネット・サイト情報
  • 「心の進化」を考える文献情報
  • 出典一覧